こんにちは、静岡市駿河区敷地の小澤歯科クリニックです。
今回は口腔乾燥症についてお話していこうと思います。
口の中が乾く、粘つく、気持ち悪いと困っている方は実は結構多くおられます。
様々な原因によってこういった症状は起きます。
例えば歯周病です。
口の中の汚れがたまってくると歯茎から血が出てきたり膿んだりします。
歯周病原菌が毒素を産生することによって口の中から嫌な臭いを発生させることになりこういった症状がおきます。
こういった場合は歯石の除去を行う必要があり場合によっては抗生剤を併用して歯茎の下にある深い歯石をレーザーなどを使って除去する必要があります。
日々の歯磨きも大事になってきます。
次に考えられるのが口腔乾燥症です。
口腔乾燥症はドライマウスともいわれ、加齢に伴う唾液量の減少や薬剤の副作用等で起きると考えられています。
また、糖尿病の一つの症状として口腔乾燥が起きるとも考えられています。
唾液量の減少に対しては唾液腺のマッサージなどが効果的です。
糖尿病と歯周病はすごく深い関係があるのでまた機会がありましたらブログに記載したいと思います。
保湿剤等を使ってあげるのも楽になります。
少し突っ込んだ話をすると、実は西洋医学的に困る口腔乾燥症があります。
それは口腔内が乾いていないようにみえるのに患者さん本人は乾いていると自覚している状態です。
口の中の乾燥の程度を測定する機械があるのですが、その機械を使っても正常と判定されてしまいます。
私自身も昔非常に困ったことを覚えています。
そういったケースの場合、保湿剤の使用や人工唾液といったものを用いて対処療法を行うしかありませんでした。
そういった症例に対して漢方薬を用いて改善するケースがあります。
その中の一つのケースについて少しお話します。
口の中が潤っているようにみえるのに口の中が乾く、そんな症状の方の中にむくみやすくよくトイレに行く方がおられます。
口の中を見ると舌が大きく膨らんでおり側面には歯痕といわれる歯の痕がついていることが多々あります。
これは水滞といわれる何らかの原因で体外に水を排出できることが滞り体の中に水が停滞してしまう状態です。
そういったケースでは利尿作用のある漢方を使って余分な水を体外に排出してあげることによって改善することがあります。
実は今ではこういった漢方薬による投薬治療も歯科の保険治療でできてしまいます。
私自身が学生の頃には漢方の授業はありませんでしたが、今の歯科学生の中には授業を受けることができるようになっている大学もあるそうです。(うらやましい限りですが!)
お医者さんも昔は漢方を処方する先生は少なかったようですが今では当たり前のように漢方を処方しています。
これから歯医者さんでも当たり前のように漢方を処方する日がくるのではないでしょうか。
歯医者さんが保険で出せる漢方はまだ11種と限られていますがそれでも効果のある方には体の負担が少なく西洋医学のお薬よりも効果がある場合もあります。
漢方薬のことを聞いてみたいという方はぜひお声がけください。
水滞が原因の口腔乾燥症について新しくブログを書きました。
よろしければこちらも一読ください。